飛蚊症

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飛蚊症

小さな黒い点々、アメーバーやカエルの卵状、もやもやした雲、髪の毛みたいひも状、などが、ある日突然みえることがあります。髪の毛と思ったが違う、まつげにゴミがついているのかと思ったが違う、とよく患者さんは話されます。眼科で言う飛蚊症という症状になります。今までなかったものが急に見えだすのですから、とても心配になり、すぐに眼科受診すると思います。多くの場合、「年齢的な変化で心配なく、治す方法はない」と言われ、ほっとする方もいれば、治らないとなるとがっかり、飛蚊症がかなり気になりしばらくストレスになる方も。

治すことができないことが多い症状ですが、眼科は必ず受診してほしいと思います。なぜなら、網膜に孔があく病気が隠れていることがあるからです。網膜裂孔(れっこう)と言いますが、その状況によっては網膜剥離という病気へ進行し、本格的な入院手術が必要になる場合があります。早いうちに発見できると、外来で可能なレーザーで治療することができる場合もあります。

心配ない飛蚊症と網膜裂孔が隠れている飛蚊症の違いは、症状だけでは厳密には判断できません。飛蚊症が日々増える、稲妻みたい光が見える、墨を流したような濁りが見えるなど疑わしい症状もありますが、やはり眼底検査しなければ正確にはわかりません。

眼科の眼底検査はとてもやっかいですね。検査が終わっても3時間はピンボケです、お天気の良い日はまぶしくて目が開けられないかもしれません。片目の検査でも、運転となると遠近感もなくとても危険。でも、飛蚊症の場合には欠かせない検査です。症状が出た時には、ご都合をつけて1日も早く受診をしてください。(院長)