近視抑制臨床試験への参加ご協力のお願い

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近視抑制臨床試験への参加ご協力のお願い

 どうして近視になるんだろう?近視を治す方法、止める方法はないんだろうか?といったご質問をしばしば受けます。
 学童期の近視進行には遺伝的(体質的)な要因が最も大きく関与しておりますが、適切な生活指導を行うことにより一定範囲で近視進行を軽減できるとの報告がなされています。近視が強くなると、将来的に網膜剥離や緑内障になりやすい傾向がありますので、近視進行軽減が多少でもできればという目的のもとに、最近になりようやく全国規模にて研究が成されている状況です。旭川医大病院では、点眼薬を使用した近視抑制臨床試験がこの8月から行われます。
 現在、近視抑制の治療として検討されているものが、3年前に旭川医大病院で行われた近視抑制眼鏡の使用であり(現在結果集計中)、このたび行われるものが、アトロピン点眼を使用する方法です。アトロピン点眼は、必要以上のピント合わせを軽減する作用があり、その効果が近視進行を軽減するとされています。近視の方が多い東南アジア諸国での研究結果では、近視の進行抑制が50%近くとの報告があり、実際の治療として取り入れられつつある状況です。
瞳孔を開く作用もある点眼ですが、日常生活での支障がない点眼濃度に設定されているとのことです。(臨床試験の特性上、アトロピンが入っている目薬を使用する方と、入っていない目薬を使用する方がいます)
臨床試験に参加する方の近視度数が決まっており、当院からも該当する近視度のお子さんに(対象は小学生)、今回の臨床試験への参加ご協力をお願いしているとことです。近視度以外にも、細かい基準があり、最終的には、旭川医大病院で施行する検査にて、臨床試験に参加して頂けるかどうかが決まることになります。また、通院期間は2年間(半年ごと)となります。
ご興味のある方は、是非当院へご連絡ください。(院長)